思いがけない方から電話がかかってきました。以前、デモ施工を行った東京都内のホテルのアシスタントマネージャーからでした。その方は直接の窓口の方ではなく、名刺交換を行った程度でそれほどお話したわけでもありませんでした。窓口をされていた統括支配人と一緒にでも施工を見に来られ、「キレイになった」とは仰っておられたけど…。
お話をお伺いすると、窓口をされていた統括支配人は別のホテルに移動になり、自分も他のホテルに移動になったとのことでした。そして、移動先のホテルで喫煙ルームを禁煙ルームに変更したいと考えていて、タバコのヤニで黄ばんだ壁紙を塗り替えて白くしたいと言う依頼でした。
お二人とも移動になったということにも驚きましたが、私のことを覚えていて電話をかけてくださったのがうれしかったです。

ディズニーランドから直行バスが出ているホテルで若い人の利用が多く、禁煙ルームは満室でも、喫煙ルームは空室であることが多いそうです。そこで、喫煙ルームを禁煙ルームに変更して、ホテルの稼働率を上げようと言う計画です。
6階が対象となるフロアで、シングルルームが9室、ツインルームが5室、合計14室あります。取り急ぎ、シングルルームとツインルームを各1部屋ずつ、テスト施工することになりました。ヤニ汚れがひどく、壁紙自体の劣化もあったので、どの程度キレイになるか確認したいと言うことでした。
工期は短くしたいと言うことでしたので、他の同業者の方にも応援を頼むことにしました。同業者間のネットワークをつくっておくと、こういう時に助かりますよね。

応援に来てくださった方は、ホテルの施工は初めてということでした。ホテルはちょっと難易度が高いんですよね〜。家具やベッドを部屋の真ん中に寄せて、ベッドやカーペットが汚れないようにマスカーで丁寧に養生をして…。それだけで1時間はかかります。しかも、ベッドの上の天井は、足元が不安定なので非常に塗りにくいです。最初は、一緒に作業をしていましたが、そのうちに慣れてこられたようなので、別々の部屋に分かれました。
関東大震災の影響か、壁と天井の間に隙間ができている部分もありました。その隙間を埋めて、コーキング剤でガードして、この作業は見積外のサービスです。しかも1つの部屋はアクセントクロスが貼ってあると言うハプニングまでありました。現場って、いろいろあるから面白い！

初めて壁紙・クロス“塗り替え”作業を見るホテルのスタッフの方々は、「すごいですね〜」の連発でした。みなさん興味津々な様子で、何度ものぞきに来られていました。初めて見ると感動するんですよね〜。
テスト施工は無事終了しました。そして、応援に来てくださった方とも、少し仲良くなれました。初めてのホテルでの施工で、勉強になりましたとおっしゃっていました。とても充実した一日でした。
アシスタントマネージャーの方からは、後日、リニュアルのスケジュールが決まったら連絡しますとメールがありました。どうやらテスト施工は合格なようです。少しずつですが、“塗り替え”は普及していってますよ〜。

 

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