3つのタイプの先生がいる学校

私(Kumiko)は、単位制高校で数学の教師をしていたことがあります。それについては、すでに書きました。(興味のある方はこちらからご覧いただけます。)
そのときに、私に夢(ビジョン)が与えられました。それは、3種類のタイプの教員がいる学校(中学・高校)を創るというものです。1つ目のタイプは、学校を卒業してそのまま教員になる、今よくあるタイプです。2つ目のタイプは、他の日は社会で働きながら週に2〜3日だけ非常勤講師をするタイプです。3つ目のタイプは、ある一定期間(10年以上)社会で働いたのち、教員になるタイプです。
教員のほとんどが、学校社会しか知らないことに以前から違和感を覚えていました。生徒のほとんどは、卒業後、社会に出て働くというのに、社会を知らない先生ばかりでいいのだろうかと。


学校の先生に多いタイプ

教員をしていた時、大学を卒業してすぐ先生になった人たちを見て、世界が狭い、考え方が狭いように感じました。私は、その先生たちを非難しているわけではありません。教育熱心で、授業研究も熱心で、生徒を理解するためにいろいろ勉強もされていました。とてもいい先生たちでした。私(Kumiko)にないものをたくさん持っておられました。でも、社会をあまり知りません。当たり前と言えば、当たり前です。それが先生たちの専門なのですから。
職業適性の問題もあると思います。ハローワークで働いていた時代、職業興味検査・職業適性検査などを実施し、就職支援に活用していました。特定の職業に向いている性格や興味の傾向というものがあります。「先生」に向いている人は、こういうタイプの人というのがあるのです。だから、学校の先生は、どうしてもこういう感じの人が多いということになってしまいます。人間は、自分と同じようなタイプの人を理解しやすく、全く違うタイプの人を理解しにくいという傾向があるので、なかなか受け入れてもらえない、理解してもらえないという生徒が出てきても当然だと思うのです。これからすると、私はあまり先生に向いているとは言えないかもしれません。
生徒たちは、他の先生にないものを私の内に見ていたようです。ある生徒がボソッとつぶやきました。「こういうことを言ってくれる先生は、他にいないよ。」


自分の過去を振り返ってみると…

私(Kumiko)が子どもの頃は、高校を卒業して、国公立大学に行って、(親からお金がないので国公立以外無理と言って育てられました)就職して定年まで働く、それしか道がないと思っていました。海外留学してみたかったけど、親からそんなお金はないと言われ、そのまま素直にその言葉を信じて、あきらめていました。
でも、実際社会に出て、ハローワークで働いて、いろんな人と出会いました。いろいろな人生があることを知りました。自分にも、もっといろんな道があったのだとわかりました。でも、そういうことを教えてくれる人は、周りにはいませんでした。
そのことを考えた時、社会を知っている人が学校に入っていく必要性を感じました。
私は、他の同年代の先生ほど、授業がうまくできませんでした。行事や他のすべての段取りも、うまくできませんでした。でも、他の先生たちには見えていない、生徒の可能性を見ることがありました。


将来、会社が大きくなったら…

まだ会社はスタートしたばかりですが、将来会社が大きくなったら、何人かの社員を週に数日、教員として学校に派遣したいと考えています。日本には、教員免許を取得しても、一度も使ったことがない人がたくさんいますもちろん、その間の社員の給料は会社の負担で。お金を寄付するのではなく、労働力を提供するイメージです。
社員を派遣する前にまず1年、私自身がもう一度、教育現場に戻りたいと思っています。そうすることで、会社としてどういう体制を整えることが必要かが見えてくると考えています。その時が近づいてきたら、もう一度数学の勉強をしないと…。(汗)